派遣社員からの転職~石川・富山・福井・新潟の転職
更新日:2020年08月27日

以前は、「実力のある人ならば、派遣社員ではなく正社員として働くはず」というイメージがありました。
しかし、昨今の経済情勢では、企業側も経営状態が厳しく、優秀な人材でもなかなか正社員にすることができないという事情もあり、非正規雇用で働かざるを得ない状況も増えてきました。
このような経済情勢は、採用人事側も十分理解しているので、これまで派遣社員として働いてきたとしても、「就労意欲が高いこと」「十分なスキルがあること」をしっかりとアピールすれば、十分転職活動を成功させることが出来ます。
ただし、あまりにアピールし過ぎても、「じゃあどうして正社員にならなかったのか」と勘繰られてしまう可能性もあるため、アピールする際にはバランスを意識する必要があります。
ここでは、派遣社員から正社員に転職する際の注意点についてご紹介します。
派遣社員からの転職は厳しい?
これまで派遣社員として働いていたとしても、それは単に企業側の都合に過ぎず、実は正社員と業務内容は変わらない……といったケースは多いものです。
特に、昨今の経済情勢では、非正規雇用で働かざるを得ない状況も多々あります。
ですから、それぞれの職種のポイントを押さえ、自己PRを充実させるなどすれば、十分正社員に転職出来る可能性はあります。
ただ、派遣社員のなかには、就労意欲が低く、自ら派遣社員という雇用形態を選んできた……という人がいるのも事実です。
このような背景もあり、採用担当者は派遣社員が応募してきた時に、応募者の勤務意欲や本気度を気にして敬遠するケースもあるので、応募者はそのハードルを乗り越えるための工夫が必要となります。
派遣社員で働いていた人の職務経歴書
派遣社員から正社員に転職する場合の職務経歴書は、ただ単に派遣先を羅列するのではなく、果たしてきた役割やスキルを分かりやすくまとめるなどの工夫が必要です。また、自己PR欄を充実させて、十分な意欲があることをアピールしましょう。
意欲をアピール
派遣社員から正社員に転職する場合は、正社員としての職務を理解し、いかに会社に貢献できる人材であるかという点をアピールする必要があります。
「派遣社員としての雇用形態に不安を感じて……」などのマイナスな記述は避けて、「この仕事がしたい」という業務に対する前向きな姿勢や、「入社したら、こんなことに取り組みたい」など、正社員として働く心構えが十分にあることをアピールしましょう。
自己PRは特に充実させましょう。
出来ればエピソードなどを盛り込んで、採用担当者が具体的なイメージを持てるような表現を心掛けてください。
~自己PR記載例~
現在の派遣先は、小規模な事業所であるため、経理として決算業務や予算管理、金融機関の対応など、経営に関わる業務を広く担当しております。また、煩雑な業務も多く担当しているので、効率的で正確な事務処理を行うことについて自信を持っております。
また、仕事に集中できる環境づくりにも取り組んでいて、達成表や業務管理表の作成も行い、周囲からお褒めの言葉をいただいたこともございます。何卒よろしくお願い申し上げます。
派遣先ではなくスキルをアピール
派遣先・派遣元は必ず記載する必要がありますが、派遣社員から正社員に転職する場合には、「どこに派遣されていたか」ではなく、「どのようなスキルを培ったか」をアピールします。
例えば、経理職を中心に働いてきたのであれば、その成長度合いが分かるように、スキルをまとめるとよいでしょう。
なお、その場合には、募集している職種やポジションで期待されている人材像についてイメージして、その人材像にふさわしいキーワード(コールセンター、アポインター、経理など)を意識して盛り込むのがおすすめです。
豊富な経験をアピール
派遣経験者を採用する場合は、実務能力だけでなく、「どれだけ周囲の環境になじめるか」という点も、選考の基準になることがあります。
つまり、豊富な会社経験があるからこその柔軟性や、気配り上手であるといった点も、期待されているのです。
せっかくさまざまな会社での貴重な経験を持っているのですから、それぞれタイプの違う会社のやり方に対応してきた「臨機応変さ」や、社風や特性の違う会社で業務を遂行してきたという「応用力」や「協調性」なども、積極的にアピールしましょう。
派遣社員の面接での注意点
これまで述べてきたように、派遣社員は正社員としての勤務経験がないことを懸念される可能性があり、面接でもその点を確認するための質問をされることがあります。
志望動機に明確な理由がないと、「単に安定した仕事に就きたいだけではないか」「福利厚生が手厚いなど、待遇面を変えたいだけで応募してきたのではないか」などと思われてしまう可能性がありますので、「正社員として働く責任感を持っている」という安心材料を与えるように心掛けましょう。
就労意欲をチェックされる
面接でも「派遣社員ばかりを繰り返してきたのはなぜか」といった趣旨の質問をされることがあります。これは、「すぐに仕事に飽きてしまうのではないか」「正社員としての働く心構えは出来ているか」という就労意欲をチェックされているからです。
もっとも注意が必要なのは、「職場内のポジションや責任範囲が変わることについて、十分な認識が出来ていないのではないか」という印象や、「未だに興味の対象が定まっていないのではないか」という印象を与えてしまうこと。
このような印象を与えてしまえば、その後でどんなに就労意欲があることを伝えても「そのうち飽きてしまうのではないか」と思われてしまう可能性があります。
派遣社員から正社員に雇用形態が変わることで、賃金支給の仕組みなどの労働条件が変わるのは当たり前なので、「安定したい」などといった理由は避けて、それ以外のどんな目標があるかをアピールしましょう。
面接前には、事前にこれまでの職歴の自己分析を行い、アピール出来る材料を集めておきたいもの。
「○○のプロジェクトに関わって成果を出したい」「そのために、すでに○○の勉強を始めている」などのエピソードを盛り込んで、志望動機を具体的に伝えられるようにしておくと、採用担当者の印象がグンと良くなります。
~回答例~
どのような職業が自分に合っているか迷ってきたことが、派遣社員を繰り返した理由です。しかし、これまで雇用形態にこだわらずに複数の職業を経験したことで、営業事務の魅力に気づきました。
指示された仕事にとどまらず、率先して仕事を見つけ、社員を最大限サポートするよう心掛け、会社初の受注に貢献した時には、責任をもってやり遂げる達成感を感じることが出来ましたし、会社に貢献できる喜びを感じることが出来ました。
前職でもその成果を認めてもらい、契約更新を勧められましたが、これを最後の転職として自分の目標に向かいたいと思い、応募いたしました。
今は、PCスキルをさらにアップさせるために、○○の勉強もスタートし、より知識を深めるための努力をしています。
職歴の一貫性をアピールする
採用担当者が知りたいのは「どこに派遣されていたか」ではなく「培ったスキル」です。「経理の仕事を○年間、○社で経験してきました」など、アピール出来るスキルがあれば、積極的に伝えましょう。