転職活動でのメンタルケア
更新日:2017年09月12日

転職活動が思うように進まない、面接がなかなか通らない……という状況とうまく付き合っていくのは、なかなか大変です。
「転職活動はお見合いのようなものだから、縁があれば採用されるはずだ」「採用されるかどうかはタイミングの問題だから」と頭のなかでは分かっていても、ついネガティブに考えてしまう時もあるでしょう。
しかしこういう状況のときこそが、まさに一番の踏ん張りどころです。
ここでは、転職活動で心が折れそうになったときの、メンタルケアについてご紹介します。
転職活動に前向きに取り組むために
転職活動で不採用が続いたりすると、さすがに心が折れそうになります。
思い通りにならない苛立ちも出てくるでしょう。
でも、このようになかなか思い通りにならない転職活動に前向きに取り組むためには、まず「どんな人でも心は折れるものだ」と意識することが大切です。
転職活動で弱気になっている自分をついネガティブに捉えてしまい「自分は弱く、職場のストレスに耐えられないのではないか」と思ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、そういう自分を理解しながらストレスと向き合い対処するようにしていけば、おのずとストレスを乗り越える強さが身につくのではないでしょうか。
繰り返しますが、どんな人でも心は折れるもの。
あなたが弱いから、心が折れたというわけではないのです。
ストレス学説の祖と言われているハンス・セリエ博士は、「ストレスは人生のスパイス」であるといっています。
今の転職活動のストレスは、永遠につきまとうものではありません。
むしろ、ちょっとしたスパイスが料理を際立たせるのと同じく、「今のストレスが、今後の人生を豊かにするのだ」と考えましょう。
心の風邪への予防対策
心が折れることを「心の風邪」とたとえることがあります。
確かに、風邪なんて誰でもひくもの。「風邪をひく人間は悪い」とは思わないものです。でも風邪をひかないための予防対策をするのは、大切なことといえます。
つまり心が折れそうだと思ったら、その前の段階で気分転換をしたり思考を転換するなどして、早めに対処するようにすれば、次第に心の風邪への免疫力も高まりますし、ストレスに対して少しずつ強くなれるはずです。
不安は「進歩」と考える
履歴書や職務経歴書を作成するうえでも、面接の質疑応答を考えている際にも、転職活動をするときは、今までの自分を振り返る必要があります。
そしてこの作業は、過去の自分と向き合い「敗北感・怒り・後悔・自己嫌悪・挫折感」を思い出すことになります。実はこれはとてもハードな時間です。
「つらい思い出」「敗北感」を思い出すと、それだけで自分は弱い人間だ、と感じてしまい、「次の職場でも自分に自信が持てないのではないか」と不安になる人も。
しかし気づいてください。あなたは、そんな辛さや敗北感を心に抱えながらも、転職活動を通じて前に進もうとしているのです。
それだけでもあなたは成長し、進歩しているといえます。
過去と向き合ったら気持ちを切り替え、少しずつストレス耐性がついているという進歩だけに目を向けてください。
あなたは、今でも不安を抱えているかもしれません。でも一生懸命努力している、自分なりにストレスに対処する方法を見つけようと努力している……。
実はそれだけでも、自分で気づかないだけで、前よりずっとずっと強くなっているのです。
自分をほめることを忘れない!
転職活動だけでなく、常に習慣にしてほしいのが「自分をほめてあげる」ということ。
これは何も、仕事で成果をあげたときや、目標を達成した時、人から評価をされたときだけではありません。
たとえば「電車の中で、席をゆずった」というようなことでも構いません。
「今朝はだるくて会社を休みたかったけど、頑張って出勤した。」でももちろんいいのです。
席を譲らない選択肢もあったし、会社をさぼってしまうという選択肢もあったはず。
でもそれをしなかった自分を、どんどんほめてあげてください。
転職活動で心が折れそうになっている時は、うまくいかなかったことや不安ばかりが頭の中を占めてしまいがちです。
でもそういうときこそ、自分をほめることを増やしてください。
気持ちが変わると面接での印象が劇的に変わる
これまでご紹介してきたような方法で、気持ちの持ち方、物事への感じ方をすこしずつ変えていくと、面接での印象が劇的に変わることがあります。
おどおどしていた印象がなくなり、明るく清々しい印象に変わる人も数多くいます。
もちろん面接では、面接担当者への「感謝の気持ち」を忘れないことも大切。
「自分の思いを伝え、やる気を知ってもらえるチャンスをもらえたのだ」
「忙しいなか、わざわざ自分のために時間を割いてくれた」
「自分の履歴書・職務経歴書を見て『会いたい』と思ってくれた」
という感謝の気持ちを持ち、自分を否定せず見つめてあげることで、きっと面接の場でも心にゆとりが生まれてくるはずです。
心のゆとりは、態度や表情にもゆとりと豊かさを与えます。
きっと面接担当者に与える印象を、格段にアップさせることができるでしょう。