自己PR・自分の強み/面接でよく聞かれる質問
更新日:2020年6月19日

「あなたを採用するメリットは何ですか」「あなたの強みを教えてください」「自分のアピールポイントは何だと思いますか」といった自己PRについての質問は、面接で聞かれる定番の質問で、とくに面接の終わりによく聞かれます。
中途採用の面接で自己PRを行う際には、自分が戦力になることをアピールする必要があります。そしてその場合には、実績や前職で評価された点など具体的なエピソードを織り交ぜるとライバルである他の応募者と差をつけることができます。
ここでは、自己PRや自分のアピールポイントに関する質問に対する答え方についてご紹介します。
中途採用の際の自己PR
面接でよく聞かれる質問のなかに、自己PRや自分のアピールポイントに関する質問があります。
中途採用の面接の際にはよく聞かれる質問ですが、面接担当者は新卒の時と同じ自己PRを期待しているわけではありませんので、とくに第二新卒者は注意が必要です。
中途採用の面接で自己PRする時には、即戦力になることを裏づけるために具体的な経験、スキル、事例などを示しながら、効果的にアピールする必要があります。
厳しい書類審査を通過してきた応募者の経験・スキル・実績はほぼ一様で、あまり差がないケースがほとんどです。
ですからライバルと差をつけ、面接担当者に「この人は他の応募者と比較して、○○だ」と思ってもらえるための、いわば「決めのアピール」が必要なのです。
ライバルと差をつけるための自己PR
ほかのライバル応募者と差をつけるためには、応募先企業のニーズを把握して、そのニーズに沿った経験・スキル・実績を示すことが必要です。そして、それらの経験・スキル・実績を転職先の仕事でどのように役立てることができるか、そしてどのように貢献できるのかをしっかり説明できるように面接の前に準備しておくことが必要です。
面接担当者に「この応募者は、即戦力になる」「今後成長しそうな人材だ」などと思ってもらうために、ライバルと比べて自分にはどんな強みがあるのか、そして自分を採用するメリットを、経験や実績を示しながらしっかり伝えるための工夫をするように心掛けましょう。
志望動機との違い
自己PRは志望動機や入社後の目標とは違うことにも注意しましょう。
志望動機や入社後の目標は、意思の強さを伝えるものであるのに対して、自己PRは「自分にはこのような経験・スキル・実績があり、御社の望むとおりの成果を出せる」という、あくまで応募先企業のニーズに沿った説得材料を示しながら行うアピールのことです。
なお面接担当者と会話しているなかでは、面接担当者の言葉の端々に応募先企業のニーズがあらわれることもありますので、応募先企業の細かいニーズに沿った回答、応募先企業の視点に立った回答ができるよう、面接担当者の話にはしっかり耳を傾けてニーズを把握するようにしましょう。
未経験の職種に応募している時の自己PRの注意点
未経験の職種に応募している場合の面接では、応募先企業の細かいニーズをしっかりとくみ取ることがとくに大切です。
面接担当者の話に注意深く耳を傾け、「自分の知識や経験の中でそのニーズに合致するものはないか」を考え、面接担当者の言葉を引用するなど工夫してアピールするようにしましょう。
回答例
「私は日商簿記検定試験の2級に合格しているものの、経理の実務経験はありません。
けれども2年間総務の実務経験があり、この経験が私の強みであると思っています。
総務では、社会保険についての知識を習得して、各種手続きを担当していました。
先ほどのお話では、御社の経理事務ではそのような社会保険の知識を必要とする各種手続きを行っていらっしゃるということなので、私の総務での経験が役に立つと思います。」
また、未経験だったり知識や経験が少ない職種に応募する場合には、数回の短期講習でもいいので講習の受講をしてスキルアップに向けて努力している姿勢、自己投資した実績を示せると、面接で自己PRする際に説得力が増します。
受講する時間がない場合でも、入門書1冊でもいいので読んでから面接に臨むのがおすすめです。
面接で質問された際や自己PRを行う際に、ただ単に「これから勉強します」と言うのと「御社の求人広告を拝見してから○○を読み、基礎的な知識を習得しました。」と言うのでは、面接担当者の印象が明らかに変わってくるはずです。
基本的なビジネススキルを自己PRする時の注意点
情報収集力や分析力、マネジメント経験やコミュニケーション力といった基本的なビジネススキルは、幅広い業界や職種で役に立つスキルです。
ただし、このスキルを面接でアピールする際に「経験がある」「知識が豊富だ」と単に伝えるだけでは足りません。
この場合も応募先企業のニーズに沿って、経験や知識をどのように役立たせることができるかを簡潔に示すことが大切です。
回答例
「前の職場では、プロジェクトリーダーを務めていたことは先程お伝えいたしましたが、そのプロジェクトを遂行するうえで得た業界知識が私の強みだと思っています。
この知識と経験を御社の○○を遂行する上で必要となる課題発見や改善提案に役立てたいと考えております。」
十分な成果と実績がある時の自己PRの注意点
十分な成果や実績を持っている場合でも、それをそのままアピールするのではなく工夫が必要です。
成果や実績はすでに職務経歴書に記載されているケースがほとんどですので、それを面接でまた繰り返したところで、効果的なアピールにはなりません。
応募先企業に「これだけ評価されている人なら、うちの会社でも戦力になりそうだ」と感じてもらうために、面接では成果や実績を出すために行った工夫や努力も併せて上手に示すのがおすすめ。
ただし「こんなに頑張った」「こんなに辛いことがあった」などの苦労話にならないように表現の仕方にも工夫し十分な根拠を示して説得力が増すように注意しましょう。
例えば「粘り強い」という言葉も、「目標達成力を備えている」と言い換えるだけで随分と印象が変わるものです。
また、単に「目標達成力がある」というだけで根拠がなければ無責任に聞こえてしまうので、この点にも注意が必要です。
回答例
「私の強みは目標達成力です。これまで設定した売上数値と顧客数の目標は必ず達成してきましたし、昨年度は目標の120%を達成したことは大きな自信につながりました。御社でもこの目標達成力を生かし、新たな課題に取り組んでいきたいと思っております。」